No.457 山本近子 銅版画展  '21 9.25 ~10.09



 この年、福井県年縞博物館の「年縞のステンドグラス」に魅せられた。

 年縞は長い年月湖底下に積もった泥の堆積層で明暗一対で1年、年輪と同様に数えることで年代が特定できる。奇跡の水月湖の年縞は73m採取された内の45mに途切れることのない明確な7万年の縞模様が体積していた。展示は、本物7万年原寸45mを光を透過する薄さにまで手作業で研磨し独特の飴色の美しい最高の状態で自然の記録を幅8cm x 100枚のステンドグラスの形魅せてくれた。関わった人の技術と精神に脱帽する。

 私は7万年という時間の流れを現実に目にし、2017年から過去に向かって歩きはじめた。私の存在している年縞は僅か数センチ。私の今は7万年の延長線上にある。私の構成要素(エレメント)はどう生き延びて今にいたっているのだろうかと色々思いを巡らせて7万年を通りすぎた。考古学、地質学である前に、私にとっては哲学、価値観であると思う。自分の存在の不思議を制作に繋げたいと思う。   山本近子


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  「青の構成要素 component of blue -29」365x450mm Ed.10 エッチング・ドライポイント

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「青の構成要素 component of blue -33」365x450mm   Ed.10   エッチング・ドライポイント

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「青の構成要素 component of blue -34」150x365mm Ed.10 エッチング・ドライポイント

「青の構成要素 component of blue -46」150x182mm Ed.10 エッチング・ドライポイント





  

  

  

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ようこそアートの森 ギャラリーA・C・Sへ 山に木を植える男の話があります。コンクリートの白い街に、月に1本づつ木を植えるように、 心のオアシスになるすばらしい作品の展覧会を開いていきたいと願っています。ぜひお運びください。